我慢をやめようとすると、「相手に攻撃的になってしまうのではないか」と恐れる人が少なくない。そこで極めて有効なのが、心理療法でも活用されるアサーションと呼ばれる自己主張の技術である。
アサーションとは、自分の意見や感情を大切にしながら、同時に相手の立場も尊重して率直に伝えるコミュニケーション手法だ。その実践において基本となるのが「I(アイ)メッセージ」の活用である。
「あなたが無理な納期を押し付けるから困る」(Youメッセージ)と伝えると相手は防衛的になり対立を生むが、「急な依頼をいただくと、クオリティを担保できず私として非常に不安になります。来週火曜日までの提出で調整させていただけないでしょうか」(Iメッセージ)と伝えることで、角を立てずにこちらの境界線を明確に引くことができる。
自分をすり減らさないための我慢する癖の治し方として、このアサーティブな対話スキルを日常の小さな場面から試していく価値は極めて高い。