文壇屈指の酒豪として知られる金原さんの飲酒エピソードは、ファンの間でもはや伝説的なエピソードとして親しまれています。彼女が手掛ける随筆やコラムでは、お酒にまつわる赤裸々で痛快な日常が幾度となく描かれてきました。
一晩に空けるアルコールの量は並大抵ではありません。ロング缶のストロングゼロを数本空けたあとに別のハイボールやワインへ移行するなど、並の成人男性をも圧倒するペースでグラスを重ねることもしばしばです。友人や担当編集者との会食でもそのタフさは際立っており、周囲が泥酔して脱落していくなかでも涼しい顔でグラスを傾け続ける姿が語り草となっています。
単に酔っぱらうことを目的とするのではなく、「飲むことによって自分の内面にある過剰な思考のノイズを消し去る」という感覚。エッセイで綴られるお酒への真摯かつユーモラスなスタンスからは、繊細すぎる知性が休息を求めるための切実な手段であることも伝わってきます。