本田家は5いきょうだいという大家族だ。一般家庭であっても5人の子どもを育てるのは容易ではない。ましてや、そのうち4人がフィギュアスケートのトップ選手であり、同時に芸能活動や学業もこなすとなれば、その負担は想像を絶する。母・真紀さんが一貫して大切にしてきたのは、「子どもを一人の人間として尊重する」という極めてシンプルな姿勢だった。
彼女は子どもたちに対して、指示を出すことはほとんどなかったという。何かを決めるときは常に本人の意思を確認し、自分で選ばせる。この「自己決定」の積み重ねが、リンクの上やカメラの前で物おじしない、強い精神力を養う土台となったのだ。