笑顔の爽やかなお兄さんが、子どもたちに夢を届ける。誰もが抱くそんなステレオタイプを、この作品は第1話から容赦なく粉砕した。
着ぐるみの着脱、ベテラン出演者の横暴、スタジオ裏に漂うタバコの煙と人間関係のドロドロとした歪み。華やかな表舞台の裏側に潜む「業界の泥臭い現実」をポップかつブラックに切り取った演出は、当時の視聴者に強烈なインパクトを与えた。
だが、作品の本質は暴露本的なスキャンダリズムにはない。どん底の若者が、不条理な現実に打ちのメサれながらも、自らの歌声で子どもたちの心を開いていくプロセスにこそ、時代を超えて人の胸を打つエモーションが存在する。