かつては「観測史上初」と騒がれた数字が、今やニュースの天気予報で当たり前のように並ぶ。東京、名古屋、大阪の三大都市圏では、日中の最高気温が40度に達する日が珍しくなくなった。街を歩けば、アスファルトから立ち上る陽炎が視界を歪め、屋外に数分立っているだけで眩暈を覚えるほどの熱波が襲う。
事態を重く見た地方自治体は、公共施設や地下街を活用した「クーリングシェルター」の開設期間を前倒しで延長。日中の外出自粛要請が発令される頻度も増えた。これに伴い、屋外で行われる工事やインフラ保守作業は深夜帯へと全面的にシフト。都市の稼働時間が昼から夜へと歪み始める現象が、目に見える形で進行している。