国際機関や海外特派員から最も厳しい批判を浴び続けているのが、記者クラブ制度の問題点です。省庁、警察、地方自治体、主要経済団体などに設置されている記者クラブは、新聞協会や民間放送連盟に加盟する大手メディアの記者だけで構成され、長年にわたり公的機関からの発表資料や幹部会見を独占してきました。
この制度下では、フリーランスジャーナリスト、雑誌記者、ネットメディア、海外メディアが会見から排除されたり、質問の機会を著しく制限されたりします。結果として、政府や捜査機関が「発表したい情報」だけが横並びで報じられ、独自の調査報道や厳しい追及が生まれにくい環境が醸成されます。
記者クラブ所属の記者が当局幹部と親密になり、いわゆる「オフレコ取材」や夜回りで特ダネを狙う手法は、当局との過度な癒着を生む原因にもなります。取材源に食い込むあまり、批判的な記事を書けば「出入り禁止」にされる恐怖から、当局の顔色をうかがう体質が固定化してしまうのです。