本作のもう一つの大きな見どころは、本格的なバレエ・ダンス劇としての完成度の高さだ。物語の核となるバレエシーンの撮影には、伝統あるパリ国立オペラの全面的な協力が仰がれた。最高峰の殿堂として君臨するパリ・オペラ座バレエ団の現役ダンサーや振付家たちが参加し、本物の芸術性を作品に注入している。
身体表現の極限を追求するダンサーたちの肉体美と、指先の繊細な動きに至るまで妥協なく捉えた映像は圧巻の一言。ステージ上の光と影、楽屋裏の静けさと汗。クラシックバレエの美しさと劇的なドラマ性が融合したシーンの数々は、観客をパリの芸術の深遠へと誘う。