鶴橋を語る上で、網の上で弾ける肉の脂と香ばしい煙を避けて通ることはできない。駅直結の焼肉横丁に一歩足を踏み入れれば、そこは肉好きにとっての天国だ。創業50年を超える老舗では、職人が手作業で切り分けた新鮮なホルモンが、秘伝のモミダレを纏って炭火の上で躍動する。ギアラ、コッチャン、ミノ。噛み締めるほどに溢れ出す旨味は、長年培われた仕入れルートと仕込み技術の賜物だ。
一方で、近年のトレンドを牽引するのは厚切り豚バラ肉を香ばしく焼き上げるサムギョプサル専門店だ。2026年の注目スタイルは、熟成豚を用いたウォーターエイジング肉や、包み野菜に和ハーブを取り入れたヘルシー志向のスタイル。カリッと香ばしい表面とジューシーな肉汁、甘辛いサムジャン(包み味噌)のハーモニーは、一度知ってしまうと逃れられない病みつきの味だ。