長い沈黙の時を経て、2000年代後半に奇跡的な回復を見せて再び公の場に姿を現したチャスラフスカ。彼女の心の支えであり続けたのは、遠く離れた日本のファンからの変わらぬ友情と励ましでした。1964年の来日時にファンから贈られた日本刀を「私の魂の守り神」として終生大切にし、困難に直面するたびにその刀を眺めて勇気を奮い立たせていたといいます。
2011年の東日本大震災の際には、被災地に向けた温かい激励メッセージを送り、チャリティー活動にも積極的に協力。生涯を通じて日本への深い敬意と愛情を抱き続けました。
晩年は病魔との闘いとなりました。死因となったのは膵臓(すいぞう)がんであり、過酷な闘病生活を送りながらも、亡くなる直前まで後進の育成やスポーツを通じた平和活動に情熱を注ぎました。そして2016年8月30日、多くの人々に惜しまれながら、プラハの病院で74年の波乱に満ちた生涯に静かに幕を下ろしました。