木嶋佳苗が起こした「首都圏連続不審死事件」は、複数の婚活サイト(マッチングサイト)を利用して行われた計画的な犯行でした。彼女は「学生の身分でピアノや料理を学んでいる」「父親は東大教授」といった虚偽のプロフィールで男性たちに接近し、結婚を匂わせて数千万円規模の現金を騙し取っていました。
犯行の手口は極めて冷酷でした。2009年、東京都、千葉県、埼玉県で交際していた男性3名に対し、睡眠導入剤を混入した食事や飲み物を摂取させた上で、練炭による一酸化炭素中毒を装って殺害。現場を巧妙に自殺に見せかける工作を行っていました。
直接的な目撃証言や自白が存在しない中、裁判では練炭や睡眠導入剤の購入履歴、被害者との行動記録といった状況証拠が徹底的に検証されました。2012年のさいたま地裁(裁判員裁判)で死刑判決が言い渡され、控訴審の東京高裁もこれを支持。そして2017年4月、最高裁判所が上告を棄却したことで死刑が正式に確定しました。法廷において彼女は派手な服装で現れ、傲慢とも取れる態度で終始無罪を主張し続けたことも世間の耳目を集めました。