札幌地裁で開かれた八木原亜麻の裁判において、最大の争点となったのは「共謀の成立範囲」と「致死および強盗行為における主導的役割の有無」でした。検察側は、被害者である長谷知哉さんを公園という人目のつかない場所に呼び出し、逃げ場を奪った上で集団暴行を誘発した責任は極めて重いと厳しく指摘。八木原亜麻への求刑として懲役刑を求め、事件の悪質性を強調しました。
これに対し弁護側は、直接的な致命傷を与えた物理的打撃の多くは共犯の少年らによるものであること、現場で激化する暴行を途中で止めることが心理的に困難であった点などを挙げ、情状酌量を訴えました。しかし、江別市公園事件の判決に向けた審理の中で法廷が注目したのは、事件の引き金を自ら引き、現場をセッティングした八木原被告の初動責任です。
裁判所が示した八木原亜麻の判決理由では、自らの交際トラブルを発端としながら、友人や年下の少年らを呼び寄せて数的優位を作り出した卑劣さが厳しく指弾されました。さらに、暴行後に被害者のキャッシュカードを奪い、ATMで現金を引き出すという一連の強盗・詐欺行為を共謀した点について、「被害者の生命や尊厳を顧みない冷酷な犯行であり、刑事責任は免れない」として、重い懲役刑の判断が下される根拠となりました。