使用する画材のメディウム(結合剤)の性質によって、調合時の発色や乾燥後の見え方は大きく異なります。それぞれの特性を把握しておくことで、意図通りの金色を正確に定着させることができます。
1. アクリル絵の具金色作り方
アクリル絵の具は乾燥すると樹脂皮膜を形成し、濡れている時よりも明度が約10〜15%暗くなる(ウェット・トゥ・ドライのトーンダウン現象)という特性があります。そのため、パレット上で「少し明るすぎる(白が強め)」と感じる程度に混色しておくのが成功の秘訣です。ツヤを出したい場合は、グロスメディウムを10%ほど混ぜると表面光沢が増し、金属特有の質感が際立ちます。
2. 水彩絵の具金色作り方
透明水彩は下の層が透けるため、単一の混色面だけで金色を再現するのは困難です。水彩画の現場では黄土色金色代用としてイエローオーカーを薄くウォッシュ(平塗り)し、乾いた後に影となる部分にバーントアンバーやウルトラマリンを重ねてグラデーションを作る「重層技法(グレージング)」が基本となります。不透明水彩(ガッシュ)の場合は、アクリルと同様に明暗をしっかり分けた不透明な混色ペーストを置くことで力強いゴールドが得られます。
3. ポスターカラー金色作り方
学校教育やPOP制作で多用されるポスターカラーは、乾燥後に完全なマット(艶消し)質感になります。そのため、物理的な光沢ではなく「色彩対比」で金色を見せる必要があります。黄色(クロムイエロー)80%に対して茶色20%を混ぜたベース色を作り、隣接する部分に極端な白と濃いこげ茶色を隣り合わせることで、マットな画材でありながら視覚的な金属感を演出できます。
4. 油絵具金色調合
油絵具は乾燥が遅く、透明度の高いグレージングが容易です。透明性の高いトランスペアレントイエローオキサイドに微量のバーントシェンナを混ぜ、下地に塗ったシルバーホワイトの層の上に薄く塗り重ねることで、古典絵画のような奥深い黄金の輝きを表現できます。