ファストファッション勢が台頭する中、老舗下着メーカーは長年の人体計測データとパターン設計技術で差別化を図る。株式会社ワコールは、バージスライン(バストの底辺)を的確に支える立体成型カップを開発。ストラップがなくてもバストトップの位置を高く保ち、横広がりを防ぐ設計思想は圧巻だ。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンも負けてはいない。独自の伸縮性メッシュバンドと人間工学に基づいたカップ構造を組み合わせ、背中から脇にかけての段差をフラットに整える。ファストファッション系が「面での摩擦」でずり落ちを防ぐのに対し、下着専業メーカーは「骨格に合わせた立体支持」でずり落ちを防止する。価格差に見合うだけのシルエットの美しさと安心感を提供できるかが、専業ブランドの生命線だ。