「イルカの夢でさようなら」の正体は、2000年代初頭に個人ウェブサイトで公開されたクリック探索型のアドベンチャー形式Flash作品です。当時のインターネット上では、個人が制作した独創的かつアンダーグラウンドなコンテンツがアンテナサイトや掲示板を通じて爆発的に拡散される文化が存在していました。
作品を起動すると、荒涼としたモノトーン基調のドット絵や粗い画像とともに、陰鬱なBGMが流れます。画面上に現れる少女からの問いかけや、不条理に提示される選択肢をクリックしていくことで物語が進行しますが、一般的なゲームのように明確な救いやハッピーエンドは用意されていません。進行するにつれて画面はノイズに覆われ、逆再生されたような音声や精神を摩耗させるテキストが連続し、最終的には閲覧者に強烈な後味の悪さを残したまま幕を閉じます。
この不条理で陰惨な体験が、当時の2ちゃんねる(現5ちゃんねる)のオカルト板やFlash板で話題となり、「一度見たら忘れられない」「精神的に危険」として「検索してはいけない言葉」のリストに名を連ねる決定打となりました。