AKB48の社会現象化を象徴するのが「AKB48選抜総選挙」です。その中心にあったのが、運営が指名する「絶対的エース」前田敦子と、劇場公演と現場の熱狂から這い上がってきた「実力派エース」大島優子による、「静と動」「太陽と月」のライバル関係でした。
2009年の『第1回選抜総選挙』で2位となった大島優子は、翌2010年の『第2回選抜総選挙』において、3万1,448票を獲得して見事1位を奪取。その際のスピーチで放った名言は、今なおファンの間で伝説として語り継がれています。
「嘘のように思えます。昨年は『自分の力でこの順位をいただいた』と言いましたが、今回は皆さんの愛で1位という順位をいただけたのだと思います。背中を押してくださいとは言いません。ついてきてください」
この歴史的勝利によって獲得したセンター曲が、AKB48の代名詞とも言える『ヘビーローテーション』です。蜷川実花が手掛けた鮮烈なミュージックビデオとともに、大島優子の弾ける笑顔と圧倒的なパフォーマンスは日本中を席巻。カラオケランキングでも長期間首位を独占し、AKB48を一過性のブームから国民的インフラへと昇華させました。
さらに、前田敦子が卒業を控えていた2012年の『第4回選抜総選挙』では、過去最多となる10万8,837票を獲得して再び1位に返り咲きます。「この景色をもう一度見たかった。票数は皆さんの愛です」と感謝を述べつつ、次世代の若手メンバーに向けて放った「つぶすつもりできてください。私たちはいつでも待っています」という叱咤激励は、後輩たちへの最大の愛と覚悟が詰まった名言として刻まれています。