渡辺真起子がモデルとしてのキャリアを本格化させたのは、日本のファッションシーンが大きな転換期を迎えていた時期だ。それまでの「お人形のように完璧な美しさ」を求める商業モデルの枠組みを、彼女はその圧倒的な個性で軽々と壊してみせた。
特に『Olive』や『Cutie』といった雑誌での彼女は、単なるモデルという枠に収まらなかった。少女のあどけなさと、どこか影のある退廃的な雰囲気を同居させたビジュアルは、当時のティーンエイジャーにとってのバイブルとなった。彼女が身にまとうことで、古着やストリートブランドはただの服から「自己表現のツール」へと昇華したのだ。