ELTを語る上で避けて通れないのが、デビューからわずか3年半後の2000年3月に発表された五十嵐充 脱退理由の真相とELT メンバー変遷の経緯です。当時、週刊誌やワイドショーでは「メンバー間の不仲」や「持田香織との確執」といった憶測が飛び交いましたが、実際の要因は全く異なる次元にありました。
五十嵐充は、デビュー曲『Feel My Heart』から3rdアルバム『eternity』に至るまで、シングルの全表題曲およびアルバム収録曲の作詞・作曲・編曲・プログラミング・キーボード演奏をほぼ1人で完結させていました。加えて、テレビ出演、プロモーション活動、過密な全国ツアーへの帯同が重なり、楽曲制作のための十分な時間を確保することが物理的に不可能な状況に追い込まれていました。
当時のインタビューや関係者の証言によると、五十嵐本人は「プレイヤーとしてステージに立つことよりも、スタジオに籠もって楽曲を構築するクリエイター/プロデューサー業務に専念したい」という強い意志を持っていたとされています。ツアー日程の合間に追われるように曲を書く生活に限界を感じ、バンドのフロントマンから身を引く決断を下したのが脱退の真実です。
この事実は、2009年発売のシングル『DREAM GOES ON』および2010年のアルバム『CHANGE』において、五十嵐充が再びELTのサウンドプロデューサーとして楽曲提供を行ったことからも証明されています。不仲による決裂ではなく、お互いの表現スタイルと創作環境を尊重した上での前向きな体制刷新であったことが分かります。