なぜこれほどまでに音符を詰め込むと、コンピュータが悲鳴を上げるのか。その理由は、MIDIデータの処理プロセスの過酷さにあります。
通常のMIDI再生は極めて軽量な処理ですが、音符数が数百万を超えると状況が一変します。音源エンジンは1秒間に数万〜数十万回の「ノートオン(発音)」と「ノートオフ(消音)」のシグナルを同時に捌かなければならず、CPUとメモリには凄まじい負荷が集中。さらに、Synthesiaなどの画面描画エンジンが数百万本のポリゴンをリアルタイム描画しようとするため、GPUも即座に限界突破します。
結果として、再生ボタンを押した瞬間に激しい処理落ち、オーディオバッファの破綻による凄まじい爆音ノイズ、最悪の場合はPCのフリーズやクラッシュが引き起こされます。かつては「この真っ黒ナイト・オブ・ナイツをコマ落ちなしで再生できるか」が、ゲーミングPCやワークステーションの真のベンチマークとして語られるほどの熱狂を生み出しました。