裏バイトの現場において、指示役が真っ先に課すのが「逃亡禁止」の鉄の掟です。応募段階で「本人確認」と称して運転免許証やマイナンバーカードの表裏画像、さらには本人が身分証を胸元に掲げた自撮り写真、実家の住所や家族構成、勤務先や通学先まで執拗に提出させられます。
この個人情報の悪用こそが指示役の最大の武器です。組織は最初から応募者を仲間ではなく「使い捨ての道具」として見ており、少しでも不審な動きや躊躇を見せた瞬間に「逃げたら個人情報をネット上に晒す」「自宅に仲間を向かわせる」と脅迫を開始します。一度個人情報を差し出してしまうと、逃走のハードルを一気に跳ね上げられ、犯罪行為へ引きずり込まれる構造が作られています。