麻雀ファンの間で生じやすい代表的な誤解の一つに、「トップの回数が多い選手ほど優秀である」という思い込みがあります。しかし、Mリーグのポイントシステムにおいて、この認識は必ずしも正しくありません。
トップを4回取ってもラスを4回引いた選手(トップ4・ラス4)と、トップは2回のみだが2着4回・3着2回・ラス0回の選手を比較した場合、後者の方がトータルポイントで上回るケースが多々存在します。トップ至上主義に囚われて無理な押し引きを繰り返し、放銃を重ねて大敗することは、チームにとっても個人成績にとっても致命的なリスクとなります。
【プロの結論】勝負心理学とリスク管理から見出すべき教訓
勝負の世界における行動経済学や心理学の視点から分析すると、勝率の安定しない選手は「プロスペクト理論」に陥りやすい傾向があります。損失を極度に恐れて中途半端な守備に回るか、あるいは失点を取り戻そうと感情的に無理な攻め(ティルト状態)に走ってしまう現象です。
対照的に、通算成績で上位に君臨し続けるMリーガーは、感情と局面判断を完全に切り離す「心理的バウンダリー(境界線)」を確立しています。配牌やツモというアンコントローラブルな要素に心を乱さず、自分がコントロールできる打牌選択の期待値のみを追求する姿勢は、ビジネスや投資におけるリスクマネジメントの観点からも極めて示唆に富む教訓と言えます。