彼女が真の表現者としての第一歩を踏み出したのは、東宝株式会社が手がける本格的な演劇・舞台の世界でした。親の威光が一切通用しない厳しいオーディションの現場で、彼女は一人の志望者として汗を流しました。稽古場では誰よりも早く入り、声楽のレッスンや基礎発声を徹底的に叩き直す日々を過ごしたのです。
アンサンブルキャストや小さな役柄であっても、出番の一瞬一瞬に全力を注ぎ込む姿は、周囲のスタッフや共演者たちの目にも明らかに異彩を放っていました。「親の光」ではなく「本人の実力」で評価されたいという強固な意志。その泥臭い努力が、舞台関係者からの絶大な信頼へと変わっていきました。