東京都市大学の教授であり、温泉療法専門医として知られる早坂信哉氏は、長年にわたり安全な入浴方法の普及活動を行ってきた。早坂教授は「湯船での居眠りは命に関わる危険なシグナル」と繰り返し強力な警告を発している。疲労が溜まっている時や飲酒後の入浴は、脳の虚血状態を著しく加速させるため極めて危険だ。
公的なデータもその深刻さを裏付けている。厚生労働省の人口動態統計や消費者庁が公表する高齢者の安全に関する調査報告によれば、家の中での入浴事故による死亡者数は年間数千人にのぼる。これは交通事故による死亡者数を大幅に上回る数字だ。2026年最新の分析においても、浴槽内での溺死事故の多くに、こうした湯船での意識障害や失神が関与していることが指摘されている。