多くの社会人がペアリングの着用を躊躇する最大の理由は、やはり職場の人間関係にある。特に30代前後のキャリア層においては、「プライベートを職場に持ち込んでいる」とみなされることへの警戒感が強い。
「会議中に手元を見られたとき、いかにもなペアリングだと突っ込まれそうで怖い」と語る都内のIT企業勤務の男性(28)のように、周囲からの余計な詮索や冷やかしを避けたいという心理が働く。公私の境界線を明確に引くことが美徳とされる日本のビジネス文化において、薬指に光る「結婚指輪ではないリング」は、時に微妙な空気を生み出す原因になってしまうのだ。