世界的なインフレ、急速に進化する生成AIによる雇用の流動化、そして気候変動。私たちはかつてないほど「先が見えない」時代を生きている。こうした社会的な不安が背景にあり、人々は心の拠り所を求めている。その受け皿となったのが、かつて一世を風靡した六星占術だ。
特に「大殺界」という概念は、現代人のメンタルヘルスケアにおいて意外な役割を果たしている。「物事がうまくいかないのは自分のせいではなく、バイオリズムのせいだ」と捉えることで、過度な自己責任論から逃れるシェルターになっているのだ。理不尽なトラブルに直面したとき、「今は大殺界だから仕方がない、嵐が過ぎ去るのを待とう」と割り切る知恵が、現代の若者たちに再評価されている。