自民党による一党優位体制が大きく揺らいだ瞬間は、政治史の中でも強烈な地殻変動として刻まれている。1993年の細川護熙内閣発足による「55年体制」の崩壊、そして2009年の民主党への政権交代劇である。政権交代は単なる与野党の入れ替えにとどまらず、官僚主導から政治主導への転換を目指した未完の実験場であった。
しかし、政権運営の未熟さや巨大災害への対応を巡る迷走は国民に強い失望をもたらし、結果として自民党への復権を許すこととなった。この波瀾万丈の変遷は、日本における対立軸のあり方と、与党内の派閥抗争がいかに実質的な「擬似政権交代」として機能してきたかを雄弁に物語っている。