こうした花粉の少ない地域を目指して長期間滞在するスタイルは、現在「避花粉旅行」として定着を見せている。かつて夏の暑さを避けるための「避暑」が定着したように、春の悪夢から逃れるための移動が新しいライフスタイルとして確立された。
この動きをいち早く捉えたのが各地の観光産業だ。沖縄や北海道のホテルやリゾート施設では、春先のアレルギー患者向けに「長期連泊プラン」や「高機能空気清浄機完備のワーケーションルーム」を続々と投入している。
テレワークの普及も手伝い、2月中旬から4月上旬までの約1ヶ月間、仕事を継続しながら南国や北の大地で過ごすオフィスワーカーが増加している。単なる一時避難ではなく、現地でのアクティビティや美食を楽しみながら健康を取り戻すというポジティブな旅行形態が、春の観光市場を力強く牽引している。