家族全員の笑顔を引き出し、誰も我慢しない旅を実現するための鍵はどこにあるのだろうか。長年この分野の動向を追い続ける航空・観光アナリストの鳥海高太朗氏は、「異なる世代が妥協なく楽しむためには、『全員行動』の固定観念を捨てることだ」と語る。
株式会社JTBの調査データを見ても、成功する旅の共通点は「緩やかな分離と集合」にある。午前中は祖父母が温浴施設や散策でのんびり過ごし、親と孫はアクティビティを満喫する。夕食時に個室や広めの宴会場で合流し、その日の体験を語り合う――。このメリハリこそが、ストレスをゼロに抑える秘訣だ。
さらに重要なのが「ゆとりを持たせた事前調整」である。旅費の負担割合や移動手段、休憩頻度の認識をあらかじめ擦り合わせておくことで、現地での予期せぬトラブルや感情の行き違いを劇的に防止できる。