古い木造長屋が立ち並ぶ路地を歩くと、少し異色な光景に出くわす。年季の入った大衆食堂のような外観でありながら、店内に足を踏み入れると最先端の taps から注がれる国産クラフトビールやスパイスで仕立てた創作小皿料理が提供されているのだ。
こうした「ハイブリッド酒場」を牽引しているのは、20代後半から30代の若手オーナーたちである。親世代から受け継いだ店舗や、古民家のインダストリアルな質感をそのまま活かしつつ、メニューにはアジアのストリートフードや自家製発酵調味料を取り入れる。クラシックな大衆酒場の居心地よさと、洗練された食の感性が融合した空間は、従来の酒場ファンだけでなく若い女性客の心も掴んで放さない。