白馬の風は、今も冷たい。だが、ジャンプ台を見上げる人々の視線は熱い。現在、この巨大な建造物は、単なる観光名所を超えた役割を果たしている。ヨーロッパや北米からのスキーヤーたちが、リフトに乗ってスタートタワーへと昇っていく。彼らのお目当ては、地上138メートルのスタート地点から見下ろす絶景と、当時のジャンパーたちが感じた圧倒的なスリルを追体験することだ。
「ここに立つと、足がすくむ。あいつらは本当にここから飛び降りたのか?」
オーストラリアから訪れたという30代のスキーヤーは、スタートゲートの端を握りしめながら興奮気味に語った。SNSの普及により、このスリリングな景色が世界中に拡散され、新たな「バズスポット」として定着している。