時計の針を少し戻そう。彼らが歩んだ道は、決して平坦ではなかった。グループの活動休止、メンバーの脱退、そして私生活での大きな破局。メディアの容赦ない追及と、世間からの冷ややかな視線。普通のアーティストなら、そこで表舞台から姿を消していてもおかしくなかった。
だが、彼らは歌うことをやめなかった。大塚愛はピアノ一台でステージに立ち続け、自らの傷をさらけ出すような剥き出しの歌声で聴き手を圧倒した。一方のRIP SLYMEも、残されたメンバーで地道に音を作り続け、ヒップホップへの愛を証明してきた。傷を負ったからこそ深みを増した言葉が、今の彼らの武器だ。