公安警察が対峙する相手は、国内外の過激組織、カルト団体、外国の情報機関(スパイ)など、一般的な犯罪者とは性質が異なる強敵ばかりです。そのため、捜査官本人だけでなく「家族への危険性」も常に想定されています。
実務で最も警戒されるのが、対象組織による「逆尾行(逆探知)」のリスクです。捜査官が自宅を特定されると、家族の生活圏や子どもの通学路まで監視下に置かれる恐れがあります。そのため、帰宅時には何重ものルート変更(クリアリング)を行い、尾行がついていないかを徹底的に確認してから自宅に入ることが基本動作となっています。
自宅の表札を出さない、郵便物の処理を厳格に行う、地域の役員活動で目立たないようにするなど、家族ぐるみで防犯と身元秘匿を徹底することが日常化しています。