「都市伝説」というジャンルは、長らくネット上の焼き直しや誇大広告の温床とされてきた。しかし、彼の手にかかると、ありふれた怪談や陰謀論も全く異なるアプローチで再構築される。
事件の背景にある時代観、登場人物の心理状態、さらには報道の裏に隠された構造的な問題点。膨大な資料とネット上の微細な証言を繋ぎ合わせ、一つの物語として編み上げる力は群を抜いている。「嘘か真か」という安易な二項対立に終始せず、「なぜこの噂が生まれたのか」という人間社会の心理にまで踏み込む姿勢こそが、他のオカルト系クリエイターとの決定的な差となっている。