かつて少年犯罪やトラブルの予兆といえば、服装の乱れや夜間徘徊、成績の急落といった分かりやすい変化が主だった。しかし、現在の現場で報告されるケースは大きく異なる。自室で静かにスマホを操作し、親の前では至って良好な関係を保っている子どもが、突然警察に連行されるケースが増加している。
「部屋から出てこない」「スマホを手放さない」といった変化は、思春期にはよく見られる光景だ。だからこそ、親は異常だと気づかない。SNS上の秘匿性の高いコミュニティや、AI技術を使った「高収入バイト」の勧誘は、子どもの好奇心や「親に迷惑をかけずに小遣いを稼ぎたい」という歪んだ自立心を突いてくる。表面上はおとなしい子どもほど、トラブルを自分一人で抱え込み、引き返せない事態まで追い詰められるリスクが高い。