1980年代初頭、日本の芸能界とメディア空間を揺るがした『積木くずし』のインパクトは凄まじかった。非行少年の問題はそれまで家庭内の恥部として隠蔽される傾向が強かったが、本作はそのタブーを真っ向から打ち破った。実話に基づくリアルな描写は、教育関係者や保護者に強烈な警鐘を鳴らすこととなった。
映画化を担当した東宝や、連続テレビドラマとして制作したTBSテレビは、この作品をエンターテインメントの枠を超えた社会派ノンフィクションドラマへと昇華させた。最高視聴率45.3%という異例の数字は、日本中がこの親子の行く末を固唾をのんで見守っていた証左であり、芸能界におけるドキュメンタリードラマのあり方を決定的に変えた歴史的事件だった。