かつての日本企業を支えていた「熱血指導」や「愛の鞭」といったコミュニケーションは、現在ではハラスメントのリスクと隣り合わせだ。過剰なプレッシャーや感情的な叱責は、優秀な人材の離職を招くだけでなく、企業の社会的信用をも失墜させる。
こうした背景から、職場には「心理的安全性」が強く求められるようになった。しかし、波風を立てない穏やかな環境は、裏を返せば「誰も本音でぶつかり合わない」ドライな関係性をも生み出す。衝突を避けるために一歩引いた態度を取ることが、結果として組織全体の熱量を下げているように見えてしまう側面は否めない。