企業のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)施策が深化するにつれ、現場ではマジョリティ層からの戸惑いや反発、いわゆる「マジョリティの逆差別感」が表面化するケースが増えている。従来の評価基準が見直され、多様な人材の登用が優先される中で、「自分たちの努力や立場が否定されているのではないか」という焦燥感が広がっているのだ。
真のインクルージョンとは、単にマイノリティの権利を認めるだけでなく、マジョリティ側が抱えるこうした疎外感や不満にも目を向け、対話を重ねるプロセスを意味する。どちらか一方を悪者にするのではなく、双方が既存の構造による制約から解放されるための新たな関係構築が試みられている。