国境を越えた発信が多用される背景には、日本の国内法による規制強化がある。日本国内では、携帯電話不正利用防止法などに基づき、本人確認が取れていない国内番号の契約が極めて困難になった。これに対し、海外の一部の国や地域では、匿名でVoIP回線を契約できる通信事業者が依然として存在する。
犯罪組織は、こうした規制の緩い国の通信回線を中継地点とし、大量の自動ダイヤルツール(オートダイアラー)を用いてランダムに日本の携帯番号へ着信させる。さらに、国際電話の折り返し着信(ワン切り)を誘発し、高額な国際通話料の一部を通信事業者経由でレベニューシェア(利益分配)として受け取る「国際ワン切り詐欺」も根強く残っている。一度でも折り返してしまうと、数十秒で数百円から数千円の通話料が発生する仕組みだ。