西洋文化において、「13」という数字は不吉の象徴とされることが多い。13恐怖症(Triskaidekaphobia)という専門用語が存在するほどだ。キリストの「最後の晩餐」にいた13番目の出席者や、北欧神話の悪神ロキの伝説など、宗教的・神話的な文脈がその根底にある。
しかし、商業や物流の現場における「ダズン・ワン」は、忌避されるどころか歓迎されてきた。
不吉な素数としての「13」と、実利的な「ダズン・ワン」。同じ数値を指しながらも、付与されたコンテキストによって価値評価は正反対となる。記号論的な観点からも、この非対称性は極めて興味深い。