『奥飛騨慕情』は、カラオケ愛好家のみならず、アコースティックギターの弾き語り愛好家の間でも定番中の定番として親しまれています。その音楽的魅力は、昭和歌謡の王道である短調(マイナーコード)を基調とした、素朴でありながら極めて完成度の高いコード進行にあります。
原曲の基本キー(Amなど)における主要なコード進行は以下の通りです:
【基本コード進行例(原曲Amキー換算)】 イントロ:Am - Dm - E7 - Am (哀愁を帯びた前奏アルペジオ)
Aメロ:Am - Dm - G - C - E7
Bメロ:Dm - Am - F - E7
サビ:Am - Dm - E7 - Am
楽曲の骨格を成すのは、いわゆる「ヨナ抜き短音階」を基軸としたメロディラインです。ギター演奏においては、親指による力強いベース音の刻みと、人差し指・中指・薬指による繊細なアルペジオ(分散和音)、あるいは哀愁漂うストロークの使い分けが重要になります。竜氏自身が流し時代に培った、歌声の引き立て役に徹しながらも芯のあるギタータッチは、派手なエフェクトに頼らないアコースティック音楽の真髄を示しています。