フィギュアスケートの世界において、ペア・スケーティングは最も危険で、同時に最も美しい種目と言われる。男性が女性を頭上高く放り投げるツイストリフトやスロージャンプでは、コンマ1秒の狂いが大ケガに直結する。三浦璃来と木原龍一の二人がリンクに立つとき、そこに漂う空気感は独特だ。あまりにも自然で、滑らかな身体の接触。互いの鼓動を感じ取っているかのような呼吸の一致が、観る者に「恋愛感情がなければここまでの信頼は築けないのではないか」と思わせる。
実際、インタビューで見せるフランクなやり取り、互いの失敗をかばい合う仕草、そしてSNS投稿で見せる屈託のない笑顔は、まるで長年連れ添ったカップルのようにも見える。しかし、真相はそれほど単純ではない。