この大型ロケットが宇宙空間へ運ぶ「荷物」の正体とは何か。中核をなすのは、自前測位システム「北斗(Beidou)」の高度化衛星、および高分解能な地球観測を担う「高分(Gaofen)」シリーズだ。静止軌道上に配置されるこれらの巨大衛星群は、アジアから中東、アフリカに至る広大なエリアをカバーし、中国の展開する広域経済圏構想のデジタルインフラとして機能する。
さらに見逃せないのが、安全保障上の信号情報収集(シギント)や早期警戒を担う軍事衛星の存在だ。静止軌道からの常時監視能力は、インド太平洋地域における他国の軍事展開を牽制する上で決定的なカードとなる。一部の民間衛星コンソーシアム向けにも打ち上げ枠が提示され始めており、軍民両用(デュアルユース)のインフラとしての色彩を強めている。