民事上の不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求を認容させるためには、過失または故意の存在、不当な告発による実害の発生、そして過失と被害との因果関係を原告側が立証しなければならない。単に「冤罪だった」という結果だけでは自動的に賠償金が支払われるわけではない点が、この問題の難しさを示している。
被害回復を確実にするための第一歩は、客観的証拠の即時保全だ。駅構内の防犯カメラ映像の保全請求、目撃者の連絡先確保、当日の混雑状況の記録が決め手となる。警察による不起訴処分(嫌疑なし)の確定通知書や無罪判決書を取得した上で、休業損害、精神的苦痛に対する慰謝料、弁護士費用を算定し、損害賠償請求訴訟へと踏み切るのが2026年現在の定石とされる。