ネット上の掲示板、Yahoo!知恵袋、各種アンケート調査における利用者のリアルな声に耳を傾けると、専門家の定義と一般ユーザーの皮膚感覚には大きな温度差が存在します。
実際にネット上の議論やコミュニティで交わされている意見を精査すると、大半の一般ユーザーは自身を「SNS利用者」として意識していません。
「自分はアカウントを作って動画を見ているだけで、投稿もコメントもしない。これはテレビを見るのと同じでSNSをやっている感覚はない」
「友人との連絡はLINE、日常の愚痴やニュースの反応を見るのはX。YouTubeは映画や音楽を聴くための再生機であって、人付き合いの場ではない」
といった声が多数を占めます。総務省の利用実態調査でも、YouTubeにおける「情報発信行動(自ら動画を投稿する)」の割合は全体の数パーセントにとどまり、9割以上のユーザーは純粋な「受動的オーディエンス(視聴者)」として滞在しています。
一方で、VTuberやゲーム実況者の熱狂的なファンコミュニティ、あるいは資格取得やプログラミングの学習者コミュニティにおいては、「チャット欄やDiscordを通じて視聴者同士が深く結びついており、立派なソーシャル空間として機能している」という反論も存在します。つまり、YouTubeは「使い方によってテレビにもなれば、濃密なサークル(SNS)にも化ける」という多重構造を持っているのが実態です。