かつて高校野球の歴史には「雨天コールド」による涙の決着が何度も刻まれてきた。5回や7回まで進行した時点で強い雨が降り出し、そのまま試合終了が告げられる惨劇である。打席に立つこともなく、最後の反撃の機会すら与えられずに敗れ去ったチームの悔しさは計り知れなかった。
この悲劇に終止符を打ったのが、高野連が導入した「継続試合(サスペンデッドゲーム)」制度だ。雨などで途中で打ち切られた試合は、翌日以降に「中断した時点のカウント・イニング・出塁状況」からそのまま再開されることになった。これにより、かつての雨天コールドは事実上廃止され、天候の気まぐれによって勝敗が左右される不条理は解消された。選手たちも「明日またやり直せる」というフェアな環境で戦えるようになり、指導陣の継投策やコンディショニング戦略にも新たな駆け引きが生まれている。