1990年代以降、段階的に強化されてきた暴力団対策法(暴対法)および暴力団排除条例は、指定暴力団の資金源を徹底的に締め上げてきた。銀行口座の開設拒否、不動産契約の排除、みかじめ料の禁止など、従来のビジネスモデルはことごとく壊滅させられた。
この法政策の徹底によって生じたのは、暴力団の消滅ではなく、フロント企業や匿名・流動型犯罪グループとの融合である。暴力団という看板をあえて伏せ、一般のビジネスを装って経済活動に参入する手法が定着。従来の縄張り争いから、アルゴリズムと人的ネットワークを駆使した高度な経済犯罪へと構造改革が遂げられた。