「旅姿六人衆」がライブで演奏されるたび、音楽メディアや一部ファンの間では「これが最後のツアーなのではないか」「解散説の布石か」という推測が幾度となく駆け巡ってきた。結成から現在に至るまで、日本の音楽シーンの第一線に君臨し続ける一方で、常に囁かれ続けてきた流言飛語。しかし、その真相はまったく異なる場所にある。
バンドの所属事務所である株式会社アミューズとの長年の深い信頼関係、そして何よりキーボードの原由子が刻む確かなリズムとコーラスワークが、バンドの精神的支柱となってきた。原由子の存在なくして、桑田佳祐の自由奔放かつ繊細なソングライティングが成立し得なかったことは関係者の間でも周知の事実だ。解散という終わりを目指すための演奏ではなく、これからも続く長い旅路をファンやスタッフと共に確認し合うための儀式——それこそが、彼らがこの曲を奏でる本当の理由なのだ。