「1億5000万km」という数字の大きさを日常の感覚に落とし込むため、私たちが日常的に利用する乗り物や移動手段で太陽へ向かった場合の所要時間を計算してみると、驚くべき結果が浮かび上がります(※燃料補給や熱の影響を無視した単純計算)。
まず、時速300kmで駆け抜ける新幹線を利用した場合です。24時間不眠不休で走り続けたとしても、太陽に到着するまでに要する時間は約50万時間、年数に換算すると「約57年」におよびます。生まれたばかりの赤ん坊が新幹線に乗り込み、還暦を迎える手前でようやく目的地に到着する計算です。
国際線などで使われる一般的なジェット旅客機(時速約900km)を利用した場合でも、到着までには「約19年」の歳月が必要です。さらに、時速100kmで高速道路を走り続ける自動車であれば「約171年」、時速4kmのペースで一歩ずつ進む徒歩に至っては「約4270年」という、古代エジプト文明から現代までに匹敵する天文学的な年月がかかります。
人類がこれまでに打ち上げた最速クラスの宇宙探査機(秒速数十km)であっても、惑星の重力を利用したスイングバイを行わなければ数カ月から数年を要するスケールであり、太陽系の広大さをまざまざと実感させられます。