劇中を流れる音楽を手掛けたのは、日本を代表する作曲家・久石譲だ。叙情的でありながら時に切なく胸を打つメロディの数々は、すずが暮らす日常の風景に奥行きを与え、観客の感情を優しく揺さぶる。
特に印象的なのは、空襲の恐怖が迫る中でも、すずが絵を描くことを通して自分の世界を見出そうとする名場面だ。悲しい出来事に打ちひしがれながらも、義理の姉である径子や家族と肩を寄せ合い、たくましく笑い合うシーンは涙なしには観られない。
音楽と映像が見事に溶け合い、視聴者の記憶に刻まれた名シーンの数々は、単なる戦争ドラマの枠を超えた芸術的な完成度を誇っている。