1966年の放送開始から半世紀以上にわたり、日本テレビの看板番組であり続けた『笑点』。その歴史は、まさに桂歌丸の歩みそのものだった。回答者から4代目司会者へと立場を変えながら、番組のクオリティと雰囲気を陰で支え続けた。
楽屋裏での彼は、画面上で見せる柔らかな笑顔とは異なり、極めて客観的で厳格なプロフェッショナルだった。大喜利の回答ひとつをとっても、演者同士の間合いや視聴者の緊張感を瞬時に見極め、全体のテンポをコントロールしていたという。放送業界の第一線で長年トップを走り続けられた理由は、妥協を許さない美学と、番組にかける並々ならぬ熱量にあったのだ。