多くのタレントがグラビアから女優へのステップアップに苦戦する中、小池栄子はなぜこれほど見事な転身を成し遂げられたのでしょうか。その女優転身の理由とグラビア卒業の経緯には、明確な覚悟と戦略的な転換点が存在していました。
当時、バラエティ番組での需要は極めて高く、そのままタレントとして活動を続ければ安泰とも言える状況でした。しかし、彼女の心の中にはデビュー当初から抱いていた「芝居を極めたい」という強い情熱が燻り続けていました。転機となったのは、2000年代中盤に経験した劇団☆新感線などの本格的な舞台出演でした。舞台の厳しい稽古場で名優たちと生身でぶつかり合う中で、表現者としての喜びに深く目覚めていったのです。
そして決定打となったのが、2008年公開の映画『接吻』(万田邦敏監督)です。無差別殺人犯に心を奪われていく女性という極めて難解な役柄をオーディションで勝ち取った彼女は、一切の虚飾を捨てた迫真の演技を披露。第63回毎日映画コンクール女優主演賞や第51回ブルーリボン賞主演女優賞などを総なめにし、映画界に強烈な衝撃を与えました。この成功が「グラビアアイドル・小池栄子」から「映画女優・小池栄子」への決定的な脱皮を決定づけました。